リストカットしたくなったらとりあえずやってほしい2つのこと
久しぶりに地の底まで落ち込んでリストカット衝動に駆られたので書いておきます。
ひどい時は1日に何十回と切っていたのですが、要因排除とリストカット衝動が起きるメカニズムを自分なりに理解したことで、リストカット衝動に駆られてもなんとかなる2つの行動を見つけました。
切った後ってみんな大なり小なり後悔して、もうやめようって思うんですよね。
でも、また切ってしまう。ループにはまって抜け出せない感覚に絶望する。
でも、大丈夫です。ちゃんとリストカットしたくなっても踏みとどまれます。
わたしが証拠です。
順番に解説していくのでお付き合いください。5分で読めます。
リストカット衝動が起こるメカニズム
本当はリストカット衝動に駆られる様な要因を根本から排除することが一番大切だったりするんですけど、これを読んでくださる方からしたら「そんなことはわかっているが、すぐにできないんだ」という感じだとおもいますので、ひとまずはこちらから。
死にたくないのになぜリストカットするのか。
何百回と議論されてきたことですね。血を見たいだとか安心するんだとか、いろいろあります。
私が頻繁にリストカットしていた時も「別に死にたいわけではなかった」です。
私の場合は「つらい」とか「しんどい」みたいな強い感情でいっぱいになった時に「切りたい」って思うことが多かったです。
「切りたい」んだけど「傷が残ると面倒」「血が止まらなくなるのも困る」といった具合にある意味でとても冷静でした。
つまり、自分ではどこにもやりようのない感情(私でいうつらいとかしんどいとか)を一時的に紛らわすために切っていたんです。
このパターン、意外に多いんじゃないかなって思います。
で、心療内科に受診した時にちょっと聞いてみたんです。
そしたら「リストカットすることで分泌されるホルモンがある」ということを教えてもらいました。
それ、なんて呼ばれてると思います?
「脳内モルヒネ」って呼ばれてるんですって。
モルヒネって医療行為で使われる麻酔のことです。
で、この「リストカットしたときに出る脳内モルヒネ」の濃度(強さ)は病院で使われるものよりはるかに強力なんです・・・。
自分が抱える感情、つまりストレスを紛らわす手段としてリストカット(脳内モルヒネが分泌される行為)をしてたんですよ。
ここまで聞いた時「そりゃあ、やめられないし、衝動を抑えるのも大変だ」ってすごい納得しちゃったんです(笑)
だって現状そのストレスから逃げる手段として一番手っ取り早くて簡単なのってリストカットな訳ですから。
でも、大丈夫。リストカットはやめられるし、衝動にも負けなくなります。
ただ、根性論ではないです。
ので、もし、「自分の子供がリスカしてる」っていう親御さんが「リスカをやめさせたくて」この読んでいたら「根性論」で説得するのも「リストカット行為を責める・怒る」ことも金輪際やめましょう。
リストカットは当該者からすれば医療で言えば「手術に麻酔が必要」なレベルなんです。
それを「頑張れば麻酔なしでも耐えられる」と言っている様なものです。
まずはなぜリストカットを行ってしまうのかというメカニズムを「脳の仕組みとしてストレスから逃れるため」だと理解してください。
共感まではできなくてもいいです。まずは理解です。
リストカット衝動に耐える方法
では、ここからはリストカット衝動に耐える方法をお話しします。
リストカット衝動が起こるのは「耐えられないほどのストレスから逃れるため」だという事は理解できたと思います。
でも、「切りたい」って思うタイミングはやってきます。私も今でもそうです。
当時と比べれば、かなり回数は減りましたけどね。
で、その衝動が起きた時にどうするべきか。
部屋を最大限明るく賑やかにする
人は、というより人の脳は、抱えるストレスから自らを守るためにリストカットします。
そういう時に頭に浮かぶのは「リストカット」のことばかりなんです。
でも、まずは部屋の電気を一番明るくしてください。
で、テレビでもパソコンでもケータイでもなんでもいいので、音楽とか人の声とか音が流れるもののスイッチをつける。
耳や目から否応無しに情報が入る様にします。
私の場合は仕事や学校に行きたくなくて、夜中に自室で1人、真っ暗な布団の中でリストカット衝動に駆られることが多かったです。
部屋を明るくして賑やかな状態にする、たったこれだけでリストカット衝動が収まることも結構あります。
家族に迷惑をかけるだとか思う人もいるでしょう。
そういうことが考えられる、とっても優しくて真面目な性格だから、ストレスへの対処法としてリストカットに行き着いてしまうんですよね。
そういう時は、ヘッドホンとかで音を聞きましょう。
賑やか、というのは自分の耳に音が聞こえればそれで良いのです。
環境もですけど、何か他のことをするっていうのは結構大事なんです。
でも、「切りたい!」ってときに他のことなんてできないんですよ。
なので、部屋の電気をつけて、電気製品の電源をかたっぱしからつけるっていう行動をします。
腕を握って10秒息を止める
明るくて賑やかになって一旦は衝動が引いたとしても、しばらくすると不完全燃焼のような感じでリストカット衝動に襲われることがあります。
そんな時に私がしていたのが、「腕を強く握って10秒息を止める」ことです。
これについてはきちんとした理由はわからないんですけど効果的でした。
10秒間はテレビやパソコンから聞こえてくる音に集中してくださいね。
なんでもいいです。私は音楽を流していたのでひたすら頭の中で歌詞を唱えました。
リストカット衝動って長く続かないんですよ。
だから、意識的に別のことを10秒考えればその間に収まります。
私はこの2つでリストカット衝動ときちんと戦える様になりました。
なんとかしたいと思う親御さん・周りの方へ
なんだかおもったより長くなってしまいましたが、私なりのリストカット衝動と戦う方法を書いてみました。
未だにリストカットを根性論でなんとかしようとする方がいます。
なんともなりませんよ、まじで。
リストカットをするお子さんへなんと声かけして良いものか、と思うでしょう。
どうしてそんなことをするのか、とも思うでしょう。
でも、「どうして切るの」だとか「切ってはダメ」だなんて言わないでくださいね。
そんなことはこちらだって分かっているんです。
「なんとかしたい」と思うのならば「切らないで済む具体的な方法」を話しましょう。
よい方向へ向かいます様に。